中1ギャップを乗り切きろう
もう直ぐ、入学式ですね。慣れ親しんだ小学校に別れを告げ、新しい「中学校生活」がスタートします。新しい生活には、期待と不安でいっぱい。
中学校の入学式を迎えるまでの春休み、子どもの心は大きく揺れ動きます。
子どもの心が大きく揺れ動く原因は、見通しの立たない生活への不安から引き起こされるもの。
不安と緊張でいっぱいになっている中で新生活は始まり、子どもは、学校でも家庭でも「大人への一歩」として、「人に合わせる」ことをそれまで以上に求められます。
「中1ギャップ」とは、小学校から中学校へ入学した際、それまでとの環境の変化についていけず、いじめが起きたりや不登校になったりする現象のことを指します。
これは、小学校時代には元気だった、学校に楽しく通っていた、というお子さんでも起きる現象で、その時になってみないと分からない、という問題があります。
中1ギャップの原因はストレス
このストレスは、学校での生活面、学習面どちらからも受けています。
生活面のストレスは、校則が厳しくなり、「どうしてなの?」と疑問に感じやすい様々な縛り。
新しく知り合ったクラスメイトとの関係からくるポジション、グループ形成など、小学校の時とは違った人間関係に疲れを感じることが多いようです。
さらに部活などに入れば、それまでは「近所のお姉ちゃん、兄ちゃん」だった人が先輩になり、上下関係を求められたりもします。部活になれば、友だちは仲間になり、変化していく人間関係にうまく立ち振る舞えないことに苛立ちを感じやすくなったり、自信を無くしやすくもなります。
学習面では、中学になると授業はスピードアップし、先生もそれぞれの教科で異なることから親しみを感じにくい、質問をしにくい、困っていることを伝えにくいなどの場面が重なり、分からない単元がが増えていってしまうことも多いそうです。また、試験の結果に順位がつくということにストレスを感じやすいこともあります。
拗らせてしまう前に子どもから出るサインに気がつくことが大切です。
子どもから出るサインは、子どもによって様々な形ででます。
中1ギャップは、変化か見やれやすい子どももいれば、見えにくい子どももいて、誰にでも起きていることです。特別なことではありません。勉強が出来る子、出来ない子、友だち関係が上手くいっている子、いっていない子は関係なく、誰にでも起きていて苦しんだり、しんどさを感じやているもの。
特に小学生の時とは違う変化が見られたときは、見守りながら、よく様子を観察する事が大切です。
思春期に入っているため、分かりにくいことはありますが、小さな変化を見落とさないことが、中1ギャップを乗り越える為に大切なことです。
中1ギャップは4月から始まると言われています。
子どもは、中学生になったから、突然、大人になるわけでありませんよね。少しずつ色んな経験をしていく中で、成長していくものです。
中1ギャップを乗り越える為に家庭で出来ること
・中1ギャップは、誰にでも起きていることだと
認識すること
・親は焦らずに子どもの成長を見守ること
・人と比べないこと
・子どもの話を聞くこと
・子どもとの時間を大切にすること
・子どもの良いところを出来るだけ見つけて褒め
ること
・子どもの疑問は一緒に考えること
春休みに取り組むこと
・中学校生活に合わせた生活リズムを作ること
・子どもが疑問に感じる校則や規則は、「当たり
前でしょ」とは言わずに一緒に考えること
・子どもと話す時間を出来るだけ作って、子ども
が相談しやすい環境を作ること
・体力作りをすること
・小さな目標を親子で立てみること
春休みに出来る家庭での取り組みは、中1ギャップを乗り切るために大切な準備期間です。
子どもであれ、大人であれ見通しが立ちにくい生活には不安を感じやすいもの。
子どもが少しでも安心して、新しい生活に臨めるようにお母さんやお父さんの中学校生活の思い出話をするのもいいでしょうし、失敗談を話すのもいいでしょう。また、子どもから出た「どうして?」を一緒に考える癖づけを家族ですることで、子どもはこれから先も親に相談していいのだという安心感を得ることも出来ます。
一緒に乗り切っていきましょう!
乗り越えられそうにない時には、早めの対処。
「気のせい?」「そのうちなんとかなる?」「家族でなんとか出来る?」そんな躊躇する気持ちは複雑に心の糸を絡ませてしまいます。
早めの相談。色々な支援機関に相談して知恵と力を借りることが大切です。